クリスマス・ツリーの由来

クリスマスが近づくと、街のあちらこちらにクリスマス・ツリーを見るようになる。また、自分の家にクリスマス・ツリーを飾る人も少なくない。クリスマス・ツリーの由来を調べてみると、いろんな説があり、不明な点も多い。

ある説によると、宗教改革者のマルチン・ルターの影響を通して、16世紀前半からドイツでクリスマス・ツリーがクリスマスのお祝いに用いられるようになった。ルターの影響を否定する者もいるが、否定できないのは、クリスマス・ツリーがドイツから始まった事である。ドイツで十八世紀後半ごろから、ツリーを蝋燭(ろうそく)で飾る習慣が始まった。(ちなみに、1882年には、アメリカの発明家エジソンの同僚ジョンソンが初めて蝋燭の代わりに電球を使ってクリスマス・ツリーを飾った。)

19世紀前半から、次第にクリスマス・ツリーがドイツから他の国々に広まるようになった。イギリスのビクトリア女王とドイツのアルバート王子との結婚により、クリスマス・ツリーを飾る習慣がイギリスの王家や貴族に浸透した。その結果、イギリス庶民も飾るようになった。同じ頃、この習慣がアメリカにも広がり、今では世界中の国々でクリスマス・ツリーを飾り、クリスマスをお祝いするようになった。

クリスマス・ツリーに常緑樹を使うのは偶然ではない。昔から常緑樹はいのちを象徴する木として考えられてきた。クリスマスはイエス・キリスト(世の救い主)の誕生をお祝いする時である。私たちを救うために、神がご自分のひとり子を世に遣わして下さった。「神は、実に、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」(ヨハネ3章16節)と聖書に記されているように、キリストを救い主として信じる者には永遠のいのちが与えられる。常緑樹はその永遠のいのちを象徴するのだ。

昔はクリスマス・ツリーを蝋燭で飾り、今ではライトで飾っている。光で輝く木が美しいのは否めない。しかし、その光にはそれより深い意味がある。キリストは「世の光」として聖書で紹介されている。「異邦人を照らす啓示の光、御民イスラエルの光栄です。」(ルカ2章32節)と、シメオンが生まれたばかりのイエスを抱き上げて神を賛美して言った。「光(キリスト)はやみの中に輝いている。やみはこれに打ち勝たなかった。・・・すべての人を照らすそのまことの光(キリスト)が世に来ようとしていた。」(ヨハネ1章5、9節)と聖書がのべているように、世の中は罪によって暗黒に包まれているが、私たちをそこから救い出すためにキリストが来て下さった。

これからクリスマス・ツリーを見る時、罪の暗闇に包まれている私たちに光を指し、滅びに向かっている私たちに永遠のいのちを与えるために来られたイエス・キリストの事をぜひ覚えていただきたい。クリスマスは喜びに満ちた時である。キリストを自分の救い主として信じるなら、クリスマスの本当の喜びを身をもって味わい知る事ができる。

ぜひ、今年のクリスマスこそ教会を訪ね、共に救い主の誕生をお祝いしてみてはいかがでしょうか。クリスマスの諸集会のご案内はこちらです。お越しを心からお待ちしております。